最近、皆様への情報提供の質をより高めるために、ハーバードビジネススクール(HBS)オンラインコースを受講しています。
HBSオンラインコース上では、ビジネスに役立つ情報発信があり、ビジネスを学ぶ中で、大変有意義な情報があります。今回はその「Business Insights」のコンテンツの中から、「プロフェッショナルに必要な10のビジネススキル」の情報発信をします。
ひとえにビジネスと言っても、さまざまな業種、業界があります。ただ、今回テーマのビジネススキルに関しては、ソフトな概念の理解となるため、あらゆるレベルや業種、業界で役に立つと考えます。
併せて、こうした情報は、職場での自分の自信につながるだけでなく、さまざまなキャリアの可能性や知識を得る方向性を広げられます。
HBSオンラインコースを受講して知識を広げた人たちは、下記のような成果をあげているとのことが記事に掲載されていました。
- 職場での権限や決裁権が得られた
- 昇進や役職の変更があった
- リクルーターからの注目度が向上した
- 新しい分野のキャリアチェンジが可能になった
同じような目標を達成するために、ぜひ身につけておきたいビジネススキル10選です。
プロフェッショナルに必要なビジネススキル
1. 経済の理解
経済に関する基礎知識は、どの業界においても重要な知識となります。
価格戦略や市場の需要に関する深い理解に加え、経済学を学ぶことで、会社で重要な意思決定を行うための知識やなぜそのような意思決定をしたのかを理解できます。
多くの企業は外的要因に会社の利益が左右されます。例えば、社会情勢や景気、ビジネスをする国の状況や文化といった経済に関わることを理解し、知った上でビジネスを展開することはあらかじめリスクを事前に予測でき、その対策や対応を考えた行動ができます。
2. データ分析スキル
企業や商品・サービスの成長を実現するために、データ分析を利用する企業の割合が増加しています。
Microsoft、Uber、Blueepronなどの企業は、データ活用して、サービスや業務の改善を行っているのはよく知られています。
そして、LinkedInによると、「分析的思考」は、今日の雇用市場で非常に求められているハードスキルの1つだそうです。
データセットのまとめ方、トレンドの認識、仮説の立て方やその検証方法を知っていれば、複雑なビジネス問題にアプローチするための分析的枠組みが得られ、会社に利益をもたらす意思決定が可能になります。
HBSのビジネス・アナリティクスを教えるHBSのジャン・ハモンド教授は、「データ分析の活用は、組織で影響力を持つための非常に有効な方法である。」と言っており、会議の中で、他の人の意見に対しても、あなたが議論や提案をサポートするデータを持っていることが説得力につながります。
3. 財務会計スキル
会計のノウハウは、数字を扱う仕事でなくとも、キャリアにプラスになることがあります。会計は一見、数字が嫌いな人から見ると、苦手科目と思われがちですが、意外に親しみやすいです。
キャッシュフローや収益性といった概念は、組織の業績や可能性を理解するのに有効ですし、貸借対照表の読み方を知っておくことは、財務を知る上で非常に重要です。
会計学は、ビジネスが将来どのような方向に向かうかを理解するのに役立ちますし、また、投資目的で他の企業もいくつか見ていますが、財務の知識を深めることで、より多くの情報に基づいた意思決定ができることを実感していているという声もあります。
4. ネゴシエーションスキル
ビジネスを歩み始めたばかりでも、上級職であっても、効果的に交渉できることは重要です。世界経済フォーラムが最近発表したレポートでは、これからの労働力として必要なスキルトップ10の1つに交渉術が挙げられています。
交渉術を磨くことは、交渉の席で組織の価値を高めるだけでなく、初任給の引き上げや昇給を主張する際に自分自身の価値を高めることにもつながります。
交渉術に万能な方法はありません。交渉術を教えるHBSのマイク・ウィーラー教授によれば、重要なのは柔軟な思考と、即座に判断することだそうです。
自分がどのような交渉者であろうと、ほとんどの相手は、少なくともある程度は自分とは違う考えや思考を持っているものです。したがって、成功するためには、柔軟でなければならない。つまり、状況や相手に応じて、さまざまなスキルを発揮できるよう、自分を変化させることが重要です。
5. ビジネスマネジメント力
強力な管理能力は、本質的に組織の業績と結びついています。大手調査会社のギャラップ社の調査によると、従業員が企業のために働こうというマインドのばらつきの70%は管理職によるものであり、企業はチームの生産性と士気を高めることのできるリーダーを育成する必要性を強調しています。
経験豊富なマネージャーも、これからマネージャーを目指す人も、会議の進め方や組織の変化を伝える方法を知っておくことは重要です。また、チームリーダーが犯しがちな失敗を認識することも、同様に重要です。
広報担当のアカウント・ディレクター、モニカ・ヒギンズの場合、ビジネスマネジメントを学ぶことで、経営に関する知識を深め、自分の職務に新たな視点を取り入れられました。
「より大きなレンズで、さまざまな視点から物事を見ることを意識するようになり、常に、断定するのではなく、考え、学ぶための質問をすることが物事の本質を理解する上で重要で、うまくチームを回すコツだと考えます。」
6. リーダーシップスキル
職場で成功するためには、リーダーシップのスキルが不可欠です。リーダーシップとマネジメントを同じように考える人もいますが、この2つには違いがあります。マネジメントがプロセスの実行に重点を置くのに対し、リーダーシップは変革を導く人材とビジョンに重点をおきます。
マネジメントのスキルを磨くだけでなく、リーダーシップのスキルを身につけることは、どのような職業においても有益なことで、プレッシャーのかかる場面で冷静さを保つ方法から、自分なりのリーダーシップスタイルを確立する方法まで、これらのスキルは、ビジョンを実現し、チームを成功に導く方法に役立ちます。
7. 効果的なコミュニケーション
どのようなビジネス環境においても、プロフェッショナルは、努力を調整し、組織の目標を達成するために、コミュニケーションを大事にします。非効率的なコミュニケーションやコミュニケーションしないことは、組織の致命的な事態を引き起こしかねません。
効果的なコミュニケーションは、自分のスキルを高めるだけでなく、相手のコミュニケーションスタイルを理解し、それに適応できるようになることも重要です。
その他の重要なコミュニケーションスキルで上げられるのは、アクティブリスニング、共感、ボディランゲージの読み取りなどです。
8. 感情的知性
EQに代表される感情的知性は、ビジネルスキルとして、職場におけるパフォーマンスの主要な指標であるという研究結果があります。TalentSmart社の最近の調査によると、トップパフォーマーの90%は高い感情的知性を備えているそうです。
感情的知性は、一般的に自己認識、自己管理、社会認識、人間関係管理の4つの概念に分類されます。つまり、このスキルは、自分の感情とそれが特定の状況に与える影響を理解する能力、および他者の感情を認識し影響を与える能力のことを指します。
業種や職種を問わず、自分自身と周囲の人たちに対するこの意識を持つことで、人との関わりをよりコントロールできるようになり、自分とチームの目標達成を効果的なサポートができます。
9. 意思決定能力
すべてのプロフェッショナルは、職場で直面する複雑な課題を乗り越えるために、強い意思決定力を必要としています。とくにマネジメントに携わる人にとっては必ずといって良いほど、求めれます。
リソースをどのように配分するか、どの従業員をチームに加えるか、組織全体で新しいイニシアチブをどのように実行するか、これらはすべて慎重に検討する必要がある決定です。
それらを検討するためのデータを取得するためのツールやリソースはますます増えており、マネージャーはデータ主導の意思決定を行うために有効なプロセスを、そうしたツールやリソースを適切に活用することにより多くの場合、より良い結果を導けます。
10. ネットワーク作り
人脈づくりも、プロフェッショナルが身につけるべき重要なビジネススキルのひとつです。
特定の課題に関するアイデアやアドバイスを探しているとき、あるいはキャリアチェンジをしたいときなど、プロフェッショナルなネットワークを構成する人々は、その成功に大きく寄与します。
ネットワークを最大限に活用したいのであれば、自分の居心地の良い場所から一歩踏み出して、新しい人間関係を築く機会に積極的に参加しましょう。構築した後は、形成した関係を維持し、人脈を広げるための新しい方法を継続的に見つけることが重要です。
ビジネスエッセンスの重要性
キャリアアップを目指すビジネスパーソンにとって、ビジネススキルの価値を過大評価することはしてはいけません。
財務会計や経済学の理解といったハードスキルに加え、組織や事業の成長に合わせて、感情的な知性やリーダーシップといったソフトスキルも必要です。
業種を問わず、ビジネスの基本概念を理解することは、組織のパフォーマンスをよりよく理解し、イニシアチブの先頭に立ち、戦略的な意思決定を行うために必要なツールを身につけることにつながります。
出典:HBS「10 IMPORTANT BUSINESS SKILLS EVERY PROFESSIONAL NEEDS」