コミュニティ活動

自衛隊からコンサルティングファームへの転職メンター相談 #3

メンター相談#4

相談背景

現職幹部自衛官からの相談。自衛隊での職務はやりがいを感じているものの、競争感のある仕事やよりグローバルな環境へチャレンジしたいとの思いから民間企業転職検討中。候補の一つである総合コンサルティングファームに勤務しているメンターへ相談。

コンサルティングファームに興味があるものの、どういった仕事なのかやキャリアステップがまったく分からないため、総合コンサルティングファームでの働き方概要理解を目的としています。

相談内容

ーー現在の具体的な業務内容を教えてください。

メンター:現在は、IT系プロジェクトを中心に、官公庁向けのシステムの刷新を担当しています。システムの刷新に関するプロジェクトマネジメントを行っています。

具体的には、システムそのものを一気に丸ごと変えるというよりも、システムが巨大になるため、その要所を一つひとつ変えるイメージです。現状、その変えるための要件定義を担当しています。

ーーITコンサルタントという立場でしょうか?

メンター:近い業務もありますが、それに特化している訳ではありません。総合系コンサルファームになるので、ITだけではなく、プロジェクトごとに担当する業務が変わります。このプロジェクト前は戦略コンサルティングも行っていました。

そのため、そのプロジェクトごとに担当業務は変わるイメージですね。

ーープロジェクトごとに変わるとのことですが、知識レベルが専門でなくても大丈夫なのでしょうか?

メンター:新卒や第2新卒による採用であれば、はじめは専門知識がなくても大丈夫。専門知識で大学時代に学んだことを何か使っているかというのは、ほぼ関係ないです。僕の専門は応用物理でしたが、今はプロジェクトに入って、マクロを組んだり、MySQLという言語でデータの整理を行っています。

もちろんそうした専門家は社内にいますが、マネジメント業務でできるところはこちらで対応するような役割分担をしています。

そのため、プロジェクトごとに、キャッチアップしながら、仕事をしながら学んでいき、その考えと必要な情報を集めて、勉強してということをしています。

また、そういったいろいろな業務を知れることもコンサル業務の醍醐味だとも思っています。

ーー1日の流れや1年の仕事の流れはどのようなものでしょうか?

メンター:1年の流れでいうと、プロジェクト単位で違います。短くて1,2ヶ月で終わるプロジェクトもあれば、長くて1年というものもあります。

ただ、どのプロジェクトでも同様なのは、定例ミーティングを設定していることです。大体毎週ミーティングを組んでいますが、そのミーティングに向けて、タスクを整理して、プロジェクトを進めていくイメージです。

定例ミーティングはほぼ必須でやっており、クライアントの思考や方向性にギャップを生じさせないためや納期を定めるためにも重要なことなんですね。

そして、1日の流れでいうと、その定例ミーティングに向けて業務遂行をしていく感じです。具体的には、午前中に必要なリサーチを行って、午後に自社グループ内で打ち合わせを行い、リサーチしたものをパワーポイントに落とし込んでいくようなことが大雑把な流れです。そのため、デスクワークが中心となりますね。

ーーコンサルタントとしてのやりがいや仕事が面白いと思うのはどのような時でしょうか。

メンター:いろいろなプロジェクトがありますが、個人的には戦略系が面白いと思っています。クライアントへ提案する際に、組み立てとリサーチやこういった結果が出るんじゃないのかというような議論を社内で行うんですが、パズルを解くような感覚ですね。解き終わったときやひらめきなんかは脳みそに汗を書く作業が、やりがいを感じています。

ただ一方で、戦略系プロジェクトは時間が必要なことも結構あります。

そのため、プロジェクトによってはきつかったり、就業時間が遅いこともありますが、その分勉強、経験できることが多いので、その点もやりがいにつながると感じています。

ーーコンサルティングファームで、活躍している人の特徴を教えてください。

メンター:まず、考える力があるひと。今までやったことないというような仕事が降ってきますので、誰も知らない、教えてもらうことがないと自分で考えるしかありません。しっかりと仮説を立てて、検証をして軌道修正できる人がコンサルでは活躍しているイメージです。なので、資料作れますというような人はあまり必要とされないでしょうか。

また、対人能力に優れているひとですかね。単に場を盛り上げるというような人ではなく、クライアントとの受け答えが違和感無くでき、おそらくこうだということを的確に理解して表現できる人が強いと思います。

そうした人たちは、クライアントと付き合うことが多くでき、信頼を得ることで、職位がどんどん上がっていきますね。

ーー自衛隊でしか学べないことはありますか?自衛隊でしか学べないことを学んでから転職した方が良いという意見もあるためです。

メンター:マネジメントじゃないでしょうか。幹部の場合は、若いうちから人の上に立てますが、一般的にそのような待遇は民間企業では稀です。部下を持つにしても民間企業では、20代後半くらいからです。そうすると自衛隊幹部は、20代前半で小隊長になり、人のマネジメントという経験や学びが得られるため、大変貴重な学びではないかと思います。

ーー転職活動のアドバイスがあったら教えてください。

メンター:現状の就職活動、進み具合はどのような状況によってですが、決心する前でしたらまず民間企業で何をしたいのかを固めた後の転職が良いと思います。

転職理由が自衛隊の不満ということだけだと、あまり良くなく、辞めて後悔するかもしれません。

僕の場合は、自分がやりたいことを追求して、その結果が、やりたいことがコンサルタントでした。なので、まず辞めたい理由ではなく、やりたい理由が何かを考えていた方が良いと思います。自衛隊も公務員で待遇が良いため、辞めたのちに後悔するのはもったいないと思いますね。

また、転職を決心しているのであれば、できるだけビジネスや企業について理解を進めた方が良いです。僕のおすすめは、職務経歴書と並行して、しっかり本を読んだ方が良いと思います。

自分の経験からも感じますが、面接時では、ビジネス用語が頻出しますし、新入社員同士でもその差が出ると感じました。一般大学を出ている人たちは、いろいろ既にビジネスについて理解しているひとが多かったですし、そうしたギャップを出さないためにも、事前に本や人から勉強をしていた方が良いと思います。

こうしたメンターのご紹介もしていますので、関心ある方は下記よりお申し込みください!

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